「アメリカの夜」監督:フランソワ・トリュフォー、主演:ジャクリーン・ビセット、ジャン=ピエール・オーモン
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
- 発売日: 2004/02/28
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映画制作の現場をそのまま映画にしたトリュフォー監督の作品。
舞台裏で繰り広げられる俳優や裏方の日常、
ショービジネスとしての世界の裏側も同時に描く。
様々なタイプの個性的な出演者たちが共演するなか、
トリュフォー自身も監督役で出演し、
一つ一つ問題を臨機応変に対応しながら解決し、
映画は淡々と完成に向けて突き進んでいく。
同様に映画の撮影現場を描いた作品に
フェリーニの「8 1/2」、
ゴダールの「パッション」なんかが思い出される。
現場の状況がなかなか思い通りに行かないのは
やっぱり同じなんだけど、
これらに比べて映画全体の雰囲気は圧倒的に明るい。
もっとポジティブな感覚に満たされている。
といっても単なる陽気さという意味ではない。
事実、出演者たちのプライベートは問題だらけだし、
結構哀しい出来事も起こる。
では何故か。
おそらく映画の完成に向けての前向きな姿勢が
各々のプライベートの問題と切り離されていて
一つの大きな目的が
強く共有されている感じがするからなんだと思う。
それこそ映画を愛するものの
あるべき姿といわんばかりに。
★★★☆☆