「MOBILE ART」CHANEL CONTEMPORARY ART CONTAINER BY ZAHA HADID


シャネル主催のコンテンポラリーアートの巡回展。
東京以外香港、ロンドン、モスクワ、パリ、NYなど世界6箇所を回る。
国立代々木競技場オリンピックプラザに設置された仮設の美術館で開催中。
建築設計はザハ・ハディド
彼女の建築って日本には無く、
なかなか見られないから貴重。



白い曲面のパネルで覆われた外観は
もはや建築というより乗り物のような感じ。
一部油圧式のハッチのように開く扉があってかっこよかった。
こういう建築は下手にやると安っぽい感じになってしまうけど、
彼女の場合、そのセンスと巧妙な空間構成が徹底されていて、
その罠に陥ることは決してない。


この未来を予感させる形態が、
背後にそびえる代々木体育館と
新旧対比されて面白い。




20分ごとに入場できる公演形式になっていて完全予約制。
だけど完売。
当日券もあるが完売らしい。
あとはキャンセル待ちで見ることが出来る。
平日なので大して並んでいなかったので
30分ほど待って入場できた。
ちなみに無料。さすがシャネルさん太っ腹。


中に入るとヘッドフォンを渡される。
そこから流れる音楽や効果音、そして案内を聞きながらの鑑賞。
個人的には自分のペースで(建物も見ながら)鑑賞したかったので
この形式はイマイチだった。
流れてくる案内人の声も癖のある声質で・・・
(どこか美輪明宏を髣髴とさせる)
聞いた話では日本語以外の案内もあるので
内容は分からなくても、
英語とかフランス語で聞いたほうが雰囲気がいいらしい。


みんなが同じペースで回るはずなので、
特定の場所で混雑したりするはずないんだけど、
中は結構混み合ってた。


さて、
この超未来的な仮設の会場、
ヘッドフォンを聞きながらという脱近代的な鑑賞形式、
アラーキーをはじめ
名だたる現代作家たちの展示、
ということで期待したが、
総じて内容自体は良くも悪くもないといった感じで
特筆すべきものは無かったような。。。
全体としてどこか万博でのパビリオン的な雰囲気は拭えず、
アートというよりはエンターテイメント的な要素が強い。


それでもザハ・ハディドのこの空間は
これまで体験したことの無い全く新しい世界に導いてくれたことは間違いない。


公式ホームページ
http://www.chanel-mobileart.com/


★★★☆☆